自然塾主催 西穂高厳冬
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開催日:2016年02月15~19日
  2013年2月にアルパインツアー主催の撮影会に参加して以来、3年ぶりの西穂高撮影会だが、今回は自然塾主催だ。2日前に春一番が吹き東京は春の嵐のようだったが、西穂高にも雨が降ったとのこと。いつかの蔵王のように綿帽子も落ちて撮影対象が少ないことを心配しての出発だったが、降雪あり、ライチョウあり、最後は快晴にも恵まれて有意義な撮影会になった。
 
参加者: 奥井、加藤、高橋、二宮、町田、宮嶋、山口、横坂 計8名
      岩橋崇至先生、岩橋(宏)
 
行程 : 栃尾・民宿ジャンダルム集合(泊)
     →新穂高ロープウェイ→西穂高口駅~西穂山荘~周辺撮影~西穂山荘(泊)
     ~周辺撮影~西穂山荘(泊)
     ~丸山~西穂山荘(解散) (居残り)~周辺撮影~西穂山荘(泊)
     ~西穂高口駅→新穂高ロープウェイ
 
2月15日 月曜日 曇り
  初日は栃尾の民宿ジャンダルムで前泊。電車組は13時20分頃に新島々で集合。先生と宏倫さんが迎えに来てくれて、宮嶋さん・加藤さん・山口3名が乗車。すぐに車を出し、14時20分、宿泊先のジャンダルムに到着。
 奥井さん、横坂さんも間もなく到着。17時に高橋さんの車で二宮さん町田さんが到着して全員集合となった。
18時30分、すき焼きの小鍋が付いた夕食。その後はいつもの懇親。泊りは我々だけなので気兼ねなく寛ぎ、21時半ごろ就寝。
 
 
2月16日 火曜日 曇り時々雪
 6時頃それぞれに起床。朝食は7時30分とゆっくりなので登山準備をしながら過ごす。9時始発のロープウェイに合わせて、8時33分に4台の車に分乗して出発。始発前はいつも団体で一杯だが、この日は中国からの観光客が改札前のロビーを埋め尽くすほどだった。日本人はごく僅か、海外に行ったような気分になる。
 下のロープウェイは実働4分、上は7分となっているが待ち時間が多く、新穂高温泉駅を乗ったのが9時45分、鍋平高原駅・しらかば平駅を乗り継いで西穂高口駅に着いたのは10時10分になっていた。
 上空は曇り。登ってからの撮影が期待できないので、ロープウェイの展望台付近で30分ほど撮影タイムを取る。
 10時50分に歩行開始。積雪は1~2mほどだろうか。登山客はあまりいないようで、我々のゆっくりしたペースでも追い抜いていく人は少ない。途中5~6分の休憩を3回取った後、12時30分、最後の急登の手前で30分ほど綿帽子をかぶったアオモリトドマツなどを撮影。
 山荘手前の急登のルートは来るたびに違っている。今回はジグザグのルートではあるが、先日の雨のせいで、クラフトした雪面に新雪が乗って歩きにくく、滑落しないように十分注意が必要なルートになっていた。
 13時40分西穂山荘着。三々五々持参の行動食や、山荘のラーメンなどを注文して昼食とする。14時30分、与えられた部屋に入って一段落。 時折雪がチラつく中を15時30分から周辺で撮影。当初の指示は1時間程度となっていたが、いつもの通り出てしまえば時間を忘れる。ライチョウも出てきて、夢中で撮影しているうちに薄暗くなり、17時15分に撮影終了。
 18時夕食。日帰り登山は10人ほど見かけたが、宿泊客は少なく、我々以外はわずかに2人だ。テントも2組、天気予報があまりよくなかったことも影響しているのかもしれない。食後はいつもの通り懇談。9時消灯。
 
 
2月17日 火曜日 雪時々曇り
 5時前に起きた人から外は吹雪との報告があり早朝撮影は中止。6時朝食。取り敢えず9時まで待機を決定。その間に講評会を行うことになり、紙焼き持参の4人の作品を先生に見て頂く。その後も待機。
 10時半ごろ、天候が幾分回復気味になってきたので、早目に昼食を取って撮影に出ることにする。11時から昼食を取り12時から周辺で撮影。気温マイナス11度。なかなか良い条件にならないが、写材を探して15時まで撮影。
 16時半、明るくなってきたので再び撮影に出る。一瞬天空の一部に青空も覗くが、あっという間に隠れてしまう思わせぶりな状況だ。夕焼けを期待したが空振り。切り上げようとした時に昨日同様ライチョウが現れた。
 この辺りに巣があるらしく。つがいの2羽がダケカンバの幼木を渡り歩いて春を待つ新芽を啄んでいる。10m以内でカメラを向けるが、空腹には耐えられないらしく食餌に忙しい。17時30分まで追いかけてしまった。
 山荘に戻って18時に夕食。後は昨夜と同様。今日も我々以外は4人だった。
 
 
 2月18日 水曜日 快晴
 4時35分起床。夜半からの星空がそのままで快晴。やっと天気が回復したので、勇んで身支度を整え5時30分、アイゼン・ワカンのフル装備で丸山に向けて登り始める。朝一番の急登はきついが、期待がそれを上回る。
 稜線に出ると10m近い風が強く吹き付け、体感温度はマイナス30度位にはなっているだろう。それでも西穂高の稜線にしてはおとなしい方だ。丸山の山頂から少し東側、上高地側の窪みへ下がると嘘のように風は治まる。ここに三脚を立てて日の出を待つ。
 空には一点の濁りもなく正に快晴。ここ数日のうっ憤を晴らすかのような写真日和だ。日の出直前、乗鞍岳や焼岳が青みを帯びた色彩を纏ってくっきりと屹立するのも神々しい。上高地はまだ静寂の中に眠っているように見える。
 6時30分ごろ、東の空に太陽が顔を出す。真っ赤に焼けるのを期待したが、残念ながらうっすら紅を刺した程度。それでも朝の光は素晴らしい。乗鞍岳・焼岳・西穂高岳・前穂高岳・笠岳とレンズの向きを変えてはシャッターを切るのが忙しい。雪原に立つダケカンバがうっすらと赤く染まるのも絵になる。360度写材に事欠かない。
 時間を忘れ、寒さを忘れて撮ること1時間、一通り撮り終ると余裕ができて周囲に目が向いてくる。ともかく素晴らしい景観だ。何回もこの地に来ているが、これほどの好展望は初めてだ。青い空に純白の山並、遠く日本海も見えている。自然塾で数年前に縦走した双六岳から笠岳の稜線も見事なスカイラインを描いている。
 太陽が少し高くなり、次はシュカブラや海老の尻尾が対象だ。昨夜の降雪と強風でそこそこに長い海老の尻尾ができて絵になる存在になっている。西穂高岳や乗鞍岳をバックに撮るが絵造りは結構難しい。
 9時過ぎ、ようやく一段落。全員で記念写真を撮り三々五々山荘に下山する。朝食も取らずに活動したのでお腹も減ってきたが、山荘付近に戻っても周囲の雨氷が気になって小屋に入るのを躊躇する。9時40分から10時15分になってようやく全員が山荘に戻った
。 もやは朝食兼昼食の時間だが、山荘の朝食を食べなかった代わりにメニューからカレーやラーメンが無料で食べられることになったので、個別に注文して空腹を満たす。予定の撮影会はここまでで終了。昼過ぎには下山の計画だったが、あまりの好天に夕方も期待できるとの判断で、半数以上のメンバーが居残りを決める。
 当初予定通り下山するのは翌日用事のある奥井、加藤、山口の3名。宏倫さんに付き添われて11時13分、残るメンバーに見送られて下山。足も揃っているので下りは早い。途中撮影することもなく12時15分に西穂高口駅に戻ってきた。この日は展望台からの写真が撮れると、急ぎ展望台に行く。西穂高岳・笠ヶ岳・槍ヶ岳の展望は申し分ない。西穂山荘まで登らなくてもそこそこの写真は撮れる条件だった。
ここまでの記録:山口
(解散後の状況)
 3人が下山後暫く休憩し、13時15分から再び撮影に出掛ける。それぞれ思い思いの場所に散って行ったものの、小屋周辺の樹林帯なのでどこかで一緒になる。14時頃からダケカンバの雨氷に全員が集まり、15時過ぎまでキラキラ輝くダケカンバと忍者のように現れては消える彩雲に四苦八苦しながら撮影。
 その後、2日連続で遇えたライチョウのねぐらに行ってみたが全く気配が無く、諦めて小屋の裏側へ回り、シュカブラと西穂の夕景に狙いを定め談笑しながら時を待つ。しかし西の空には雲があり、気になるところ。
 案の定太陽は雲の中に入り、思ったような夕景にはならず、空振りに終わった。西穂・ダケカンバが最も輝いていたのは17時30分頃。17時45分に撮影終了。夕食を18時に済ませ、20時30分から夜空の撮影に入る。講師は宏倫君。それぞれISO感度・シャッタスピード・絞りを決め、画角・ピントの合わせ方を教わり撮影に入る。霞沢の上空には星は少なかったが、雲が動いていたり、月にリングが出来たりした。
 ダケカンバの雨氷が月明かりに輝き、初めてみる幻想的な光景にすっかり舞い上がってしまい、おまけに寒さで脳みそまで凍りつき臨機応変な撮影が出来ない。宏倫君は各々の構図を見て回ったり、撮影した構図を見せてくれたりして大忙しだった。
 22時過ぎ、撮影終了。
2月19日 木曜日 曇り
 朝起きると、真っ白な世界が広がっていた。撮影は無理と判断し、9時の予定だった朝食を早めに済ませる。この後天候悪化が予想されたので、先生を含め全員で8時15分下山開始。順調に下山し、10時30分頃新穂高の駐車場に到着。全員で“ひらゆの森”で入浴・食事を済ませ、13時過ぎ解散した。
この項の記録:高橋
写真:岩橋(宏)、山口